最近寝起きが辛くて、夏に比べると散歩の時間がおそくなりがちで、ホリーにはちょっと迷惑をかけている。
そんなある日の朝、なんとか起き上がって玄関に下りてゆくと、すでに準備を整えたおっさんとホリーがドアから出て行くところだった。
ホリーは、ずっと犬を飼いたかった私が、一度も犬を飼いたいと思ったことがないというおっさんにお願いして我が家に迎えた子なので、基本的に世話は私がするということになっている。朝晩の散歩をおっさんに代わってもらうのは体調が悪い時か、用事があるときで、この 2 年半でたぶん 10 回にも満たない。
うわー、散歩行ってくれるんだ。ありがたいなー・・・。と思いながら遠慮なく二度寝をさせていただく。
1 時間ほどで、1 人と 1 ぴきは賑やかに帰って来た。
「ありがとー」とお礼を言って、思う存分駆け回って来たのか息を切らし満足げなホリーの足を拭いてやる。
すると、なんということでしょう。
「ホリー、銀杏の匂いがするよ」
「ひなた山で地面に身体をこすりつけてたから、そのせいかな」
ああー。きっと微笑ましく見守っていたんだろうな、おっさんは。
いやがるホリーをつかまえ、ぬれタオルで何度も身体を拭いてやったが、そんなに簡単に落ちる匂いではないようで。
「明日病院でシャンプーお願いしようかなー・・・」
その後、おっさんは仕事に出かけて行き、ホリーは日向ぼっこ。
私も仕事に取り掛かろうと準備しながら、ふと考える。
あれ、ひなた山に、銀杏の木ってあったっけ?
なかったような・・・・?
じゃあ、あの匂いは銀杏じゃない。銀杏のようで銀杏じゃない匂いって、まさか。
<<なによう・・・>>
うん●か。う●ちなのか。
ダメだ、今すぐシャンプーしよう(家シャン)。
暖かい日だったのがさいわい。
結局、お散歩代行はほんとうにありがたかったけれど、私の作業量としては普段とどっこいどっこいになってしまったような気がしないでもない。いや、ありがたかったけど。うん、まぁありがたかったけど。
そして翌朝、いつものように私とホリーで散歩に行くと、会う人会う人に「昨日寝坊したんだってね」と声をかけられてしまうのだった。あはは。
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