2014年5月30日金曜日

ホリーのおとめごころ

 

ホリーは、初めの頃は、シニアの子から、ホリーの頭くらいの大きさしかない小さな子まで、犬と見れば相手かまわず、すごい勢いで飛びつこうとしていた。(ホリーの姿を見ると、「勘弁して欲しいわん」と言わんばかりに、あからさまにげんなりした顔をするわんちゃんまでいた。)

それがいつしか、好みのわんちゃんだけを遊ぼう!と誘うようになった。ホリーも空気が読めるようになったのだ。

しかし、最初の 1 年の勢いは、今では感じられなくなった。

仲良く遊んでいた同じ年頃の幼馴染みたいなお友達とは、今でも会えば嬉しそうにするけれど、ひとしきり組み合ってはしゃいだ後は潮が引くようにテンションが下がって、お互いにそっぽを向いていたりする。今までは仲良く遊べていたのに、急にガウっとするようになった子もいた。

ホリーもふくめて、みんなおとなになってしまったのだろう。

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そんなホリーには、小さい頃から変わらずだーいすきなボーイフレンドがいる。

いつも陽気に笑っている太陽みたいな男の子、ダンボくんだ。

ダンボくんとは、お散歩の時間が合わなくて、なかなか会うことができないけれど、たまーに会えたときにはもう、最大級の喜びを表現して突撃してゆく。そして、いつまでも、いつまでも、一緒に転げまわって遊んでいたい様子。ダンボくんは、ホリーにとっては、特別な男の子みたいだ。

会えない日にも、以前にダンボくんと出会った曲がり角にくると、「あっちからダンボくんが来るんだよ」「おかぁさん、もうちょっと待ってみようよ」とでも言うように、しきりとダンボくんの家の方向を気にしながら脚をつっぱって動くことを拒否する。

「そうそういつも、いいことはないよ」と言い聞かせ、引きずるようにして帰って来なければならない。だいすきな男の子に会いたくて、会いたくて、せつないホリーのおとめごころがいじらしい。

だから、昨日、夕方のおさんぽでやっとまたダンボくんに会えて、バターになっちゃうんじゃないかってくらいぐるぐる回って (飼い主同士は、絡まらないように必死でリードを持ち変え続ける)、公園の中を跳ねまわって、転げまわって、嬉しそうで、楽しそうなホリーを見て、おかーさんはとってもうれしかったんだよ。

たとえ、前日に奮発して(動物病院で)シャンプーしたばっかりだったとしてもね。

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うそじゃないよ。

よかったね、ホリー。

またすぐに会えるよ。きっと。

2014年5月22日木曜日

ホリーは雨がきらい

 

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ふぁー、雨の日ってつまんない。ホリーだいきらい。

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このおニューのレインコートもだいきらい。おかーさん不器用だから、着せるのへたくそなんだもん。

最近、雨降りの日にはおさんぽ行きたくないの。 おかーさんが玄関で呼んでても無視しちゃう。

でも、ホリーはお部屋ではおしっこしたくないから・・・。昨日の朝はずっと雨だったから、おしっこ我慢しすぎて、それでもお外には出たくなくて、もうどうしたらいいかよくわかんなくてきゅんきゅん鳴いちゃった。そしたら、おかーさんに強引にリード付けられて外に引っ張り出されちゃったよ。

いったん出ちゃうと、平気なの。それで、近くの原っぱまで行って、やっとおしっこできたんだけど・・・。

おかーさんは「わたしがぐうたら主婦でよかったよね。ホリーの頑固やわがままに気長に付き合うことができるもんね」って、えらそうに言ってたけど、おかーさんがぐうたら主婦なのは、ホリーがおうちに来るずーっと前からだよねぇ。

おかーさん、ホリーはおうちでもおしっこできるようにしなきゃダメだって。 せめてお庭でしようよって、練習してるんだけど、ホリーはおうちでもお庭でもできないの。どうしてだか、絶対お外の草の上でしたいの。

ホリーはうちの子になったときには室内トイレ完璧だったって、おかーさんは遠い目をして言うわ。雨の日のおさんぽも、るんるんしながら行ってたって。そんな子供のころのことを持ち出されても・・・。ホリーはもう大人なんだもの。

これから梅雨っていうのがきて、雨の日が多くなるらしいから、ホリー、今からゆううつなの。まいにちが、青空のおさんぽ日よりならいいのになぁ・・・。

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2014年5月16日金曜日

ホリー、警察へゆく

昨日の夕方、いつものようにホリーと散歩に出かけた。コースはいつも決まっているわけではないのだけれど、その日は小川沿いの小道を歩いていた。

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ホリーは、道路の上よりはこういう道が好き。私もそうだけど。

すると、川の中をサンダル履きでばしゃばしゃ渡って来る 3 人の女の子たちがいる。

まだ水は冷たいだろうに、子供は元気ねぇ、と呑気に眺めていたら、中のひとりがまっすぐ私の前にやってきた。

「あの、きいてもいいですか?」

ひどく真剣な顔をしている。

「なんでしょう?」

「川の中に消火器が捨ててあるんですけど、どうしたらいいですか?」

彼女たちの指さすほうを見ると確かに、水中に赤いものが落ちている。

「えっと・・・・・・」

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ほんとうに、どうしたらいいんでしょう。

「ゴミを管理している人か、川を管理している人に連絡するんでしょうかね・・・」

そんな人にはどうやったら会えるのか。

「あれは、昨日からあって」

「昨日も、おまわりさんに言いに行ったんですけど」

「でも私たちが行ったときに丁度自転車で出て行っちゃって」

3 人の女の子たちは矢継ぎ早に話し出した。

「警察、この辺にあるんですか?」

じゃあ、一緒に行ってみましょうか。ということになった。

私は、川沿いの道は散歩で良く歩くけれど、まだ引っ越して 3 年にしかならず、しかも住んでいるところからは結構離れているので地理には疎い。(それでなくても、方向音痴だし。)

女の子たちに案内されて歩きはじめた。

彼女らは、小学 4、5 年生の姉妹とその友達で、みんなとっても可愛い。

ホリーにひどく興味を持ったようす。

「名前はなんていうんですか?」「なんていう犬なんですか?」

「穴掘りが好きなホリーって言うの」「雑種なの。おうちがなくてひとりぼっちでいたところを助けてくれた人がいて、うちにやって来たの」

「芸はできますか?」 ときらきらの瞳で見上げてくる。

それでは、と道の端でお座りをさせて、わんこビスケットを投げて空中キャッチするという芸を披露すると、くちぐちに「すごーい」と感心してくれた。練習しといてよかったね。

やってみたいというので、3 人にビスケットを半分ずつ配って、1 人 1 人チャレンジした。1 回しか成功しなかったけど・・・。

でも、可愛い、可愛い言っていっぱい撫でてもらった。ホリーは、基本無愛想なので反応は薄いんだけど。

女の子って話し出すと止まらない。姪の優ちゃんがこの年頃だったころもそうだったなぁ、と微笑ましく思い出す。

昔飼っていた犬の話、足の速いお兄ちゃんの話、学校で消防署に行った話。

「あそこの茶色いのがこの子の家なんです」

あっけらかんと教えてくれるので、笑ってしまう。

「知らない人に住所教えちゃダメだよー」

「あっそうか」

なんてやりとりもありつつ。

大きな道路に出て結構歩いた。

女の子たちは駈け出したり飛び跳ねたり。愛想なしのホリーも、女の子たちが先にいってしまうと追いつこうと走りだしたり。結構楽しそうじゃん。

最初、私は交番が近くにあるのかな、と思っていたのだけれど、彼女らの目指す方向を見ていると、何度か前を通ったことのある、結構大きな警察所に行くつもりなのでは。と、なんとなく予想がついた。

たどりついた先は、某神奈川県警。

立派な門構えに内心少々威圧される。警察署に入るの、私もしかして生まれてはじめてじゃないかな。

「いままでにも、何度も落し物届けたことがある」 と、少女たちは落ち着いたもの。

そうかー。みんないい子なんだなー。

私は、彼女たちに会わなかったら、川の中に消火器があっても「いやだなぁ」と思うくらいで素通りしていたと思う。と、いうか、確実に素通りしたよね。

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でも。あんなホリーにも負けないくらい純粋な瞳で「どうしたらいいでしょう」と訊かれたら、普段いい加減な私であっても、なんとかしなければと思ってしまう。

おとなに対する期待を、裏切りたくないものね・・・。

お姉ちゃんがホリーを見ていてくれるというので、リードを木につながせてもらって、ポケットの中のわんこビスケットの残り 5 個くらいを全部を渡し、彼女とホリーを残して妹ちゃんとお友達に先導されるように警察署に入って行った。

制服のおまわりさんが大勢いる (あたりまえ)。落し物のコーナーは窓が閉まっていて、どうしようね、と話していたら、通りすがりのおまわりさんが「どうしました?」と声をかけてくれた。

「川の中に消火器が捨ててあるんですけど、どうしたらいいでしょう」

さすがのおまわりさんも、少々面喰っていたかな。

持ってきてくれた地図で場所を教えた (少々手間取ってしまったけれど、女の子たちが、近くにあった橋の名前をおぼえていてくれた)。回収してくれるが、場合によっては廃棄できない可能性もあるとかなんとか。念のためと、住所をきかれたので代表で私が連絡先を教えておいた。

「ご家族ですか?」

「いえ、犬の散歩の途中に声を掛けられて」

「それはそれは」

おまわりさん、笑ってた。

よろしくお願いしますね、と頭を下げて、お姉ちゃんとホリーのところに戻った。

お姉ちゃんは、「ホリーがお手してくれた!」「マテもできた!」と興奮気味だった。

大きな交差点の前で、ホリーがみんなと握手してばいばい。3 人の女の子たちは、現れたときと同じく、風のように去って行った。

思いがけず、長くて賑やかなおさんぽになってしまった。

ホリーと歩いていると、いろんなことがあるなぁ・・・と思った。

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今朝、おなじさんぽ道を通ってみると、赤い消火器はまだ昨日と同じ水の中にあった。

おまわりさん、きっとお忙しいでしょうが、できればあの女の子たちが学校終わって見にくる前に、回収してくれるとうれしいなぁ・・・。

2014年5月12日月曜日

大阪のおばちゃん

 

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ごきげんよう。ホリーです。

ホリーの毛皮はポップなドット柄で、みんなが素敵ねって言ってくれるの。

おかーさんなんか、「ホリーは 4 本脚の生き物の中では世界で 1 番可愛い」ってつねづね言ってるくらいよ。バカ親、いえ親バカね。

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でも、朝のおさんぽで出会った美魔女のサリー先輩 (テレビ出演経験もあるという、とってもきれいなシェルティーさん) の陽気なお母さんたちがね、ホリーのこと、やっぱり可愛いってほめてくれたんだけど・・・。

「大阪のおばちゃんみたいな模様ね」って言ったの・・・。

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ホリー、なっとくできない・・・。

2014年5月8日木曜日

うざいくらいが丁度いい

GW 中は、だいすきなおとーさんと猛スピードであっちこっち (近場を) 走りまわってとっても楽しかったホリー。

(あまりきれいではなさそうな池に飛び込んだりしたよ。水キライだったはずなのに・・・びっくりしたよ!)

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<<日差しがつよかったので、おかーさんのタオルマフラー借りてるの。>>

でも、お客さんがきておやつをもらったり (義母のり子がひつまぶしのうなぎを 2,3 切れあげてしまった・・・)、食事の時間が不規則になったりして、そのせいかちょっと食べムラが出てしまった。

以前にも、いままでがつがつ食べていたフードを食べたがらなくなったりしたことがあり、そのときはフードを変えることでまた食欲が復活していたのだけれど。丁度フードが切れるところだったので、新しいフードを試してみた。でも、ぽそぽそとしか食べてくれない・・・。

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とうとう、夕食にまったく口を付けない日があった。

いつもは踊りながらやってくるさんぽの後のロープ遊びにも、乗って来ない。

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<<普段はこんな感じ。>>

人間の夕ご飯のときに、いつものようにまとわりついてこない。おとーさんがいつも分けてくれるだいすきな納豆 (タレを付ける前の) にも関心を示さない。

お腹はぎゅーぎゅー鳴っているのに。お腹すいてるなら、食べればいいじゃん・・・。

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<<気が乗らないわん>>

その後も、すこし食欲が出たかと思えば、草を食べて吐き戻したり。

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こういうとき、わんこがしゃべれないのはもどかしい。元気がないとほんとうに不安になる。

特にホリーは、普段から家にいるときは死にそうに退屈そうな顔をしているので、具合が悪いのか、機嫌が悪いのかわかりにくかったり・・・。

さいわい、うんちの調子は悪くなかったので、ホリーが大の苦手とする動物病院には連れて行かずに様子を見ることに。

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昨夕、ホリーはご機嫌で夕方のさんぽに出かけ、帰ってきてからは、はりきってロープで遊んだ。

そして久しぶりに、がつがつ音がしそうなほどの勢いでご飯を食べた。

夜におとーさんが帰って来ると、飛び跳ねながらお出迎え。お顔をぺろぺろまでする大サービスだった (普段はしない。しかも、私には一度もしてくれたことがない・・・)。

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夕飯の時も食卓のまわりをうろうろし、箸を持っている腕に顎を載せてくる。あの、ホリーさん、重い、食べにくい・・・。

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<<必殺顎のせ。ちなみに食卓に足を載せるのは駄目でも、顎ならセーフと思っているらしい。>>

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おとーさん曰く、「うざいくらいが丁度いいんだよなぁ・・・」

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ほんとにそう思います・・・。